令和2年12月6日 千葉県柏市・沼南高校にて関東近県新人戦の準決勝・決勝が行われた。

準決勝は常盤平ボーイズ(松戸市)と対戦。

先攻のパイレーツは初回、先頭の矢口君がレフトオーバーの3塁打を放ち、相手の守備がもたつく間に一気に生還し先取点をあげた。続く松田拓真君もレフト前ヒットで続き、盗塁とエラーで3塁へ。次打者の延末遵太君のセンターフライでタッチアップし2点目。なおもツーアウトから、石鍋拓己君が四球を選び出塁。盗塁後に秋山幹太朗君への打撃妨害の間に2塁から一気に生還し、3点目。出塁した秋山君は盗塁後、相手のエラーに付け込み生還し、この回一挙4点を挙げた。

その裏、相手に1点を返されるも、2回には、この回先頭の櫻井勇太君の右中間への2塁打をかわきりに四球を挟んで4連打で3点を挙げた。さらに、パイレーツは3回、先頭の新藤誠君が四球で出塁すると、続く中村賢太朗君がバント安打でチャンスを拡げ、四球を挟んで4安打でこの回5点を挙げて相手を突き放した。

投げては、延末君、吉田侍人君の継投で相手を1失点で抑え決勝戦へ駒を進めた。(不動12ー1常盤平)

 

決勝戦は強敵の豊上ジュニアーズ(柏市)との対戦。

パイレーツは初回、四球で出塁したランナーが牽制死となり無得点。一方、豊上は先頭打者が3塁打を放ち、いきなりのピンチに。続く打者に四球を与え、3番打者はレフトライナーに打ち取るも、続く打者のピッチャーゴロの処理を慌てたエラーで先制を許し、さらにランナー3塁の苦しい展開に。続く5番打者のセカンドゴロで走者を本塁でタッチアウトにして2アウト。四球で2アウト満塁まで押されるも、最後はショートゴロで大きなピンチを最少失点で切り抜けた。

その後、お互いに無得点のまま4回のパイレーツの攻撃。先頭の矢口君がセンター前ヒットで出塁し、守備のもたつきを突いて2塁へ。3盗を決め、3番延末君のサードゴロの間に生還して同点に追いついた。

同点で迎えた5回の豊上の攻撃。パイレーツは好投した先発の溝口陽介君から矢口君へ継投。簡単に2アウトを取るも前の打席で3塁打を打っている1番打者に再びセンター左を抜ける3塁打を打たれ、続く打者のショートゴロの際に悪送球で追加点を取られ、再び追いかける展開に。

その直後の6回のパイレーツの攻撃。攻撃前の監督の檄に選手たちも呼応し追撃ムードが高まった。5回の守備から入った先頭の新藤君のサード強襲のゴロを3塁手が弾き、ショートの動きの逆を突く形でボールが転々として幸運な出塁。続く吉田君の送りバントで走者は2塁へ進み、次の矢口君の放ったライトオーバーのエンタイトル2ベースで生還して同点に追いついた。次打者松田君もセンター前ヒットでつなぎ、相手の送球の乱れる間にランナーはそれぞれ2、3塁に進んだ。続く、延末君の打球はショート正面を突くゴロであったが、3塁走者矢口君の好走塁で生還し、ついに逆転した。

しかしながら土壇場で豊上も底力を発揮する。最終回7回裏の豊上の攻撃。先頭打者のライトへのゴロを右翼手が一塁に悪送球し、ボールがファールグランドを転がる間に走者が進もうかという時、捕手の延末君がカバーに入り捕球後すぐに一塁に送球し、一塁ランナーをアウトに。続く打者にセンター前ヒットを許すも、再び捕手延末君の好送球で相手の盗塁を阻止して2アウト。続く打者に四球を与え、迎えるはここまで2本の3塁打を放っている一番打者。ここでサード横を抜ける2塁打を打たれて同点に追いつかれ、決着はタイブレークに持ち越された。

ノーアウト1、2塁で始まるタイブレーク。パイレーツは、先頭の新藤君がバントで走者を2、3塁に進め、吉田君のサードゴロの間に1点をもぎ取った。さらに矢口君が申告敬遠で一塁に進み、次打者の松田君はライトへ強烈なゴロを放つも相手の好守に阻まれ、この回1点で終了。

その裏の守備に向かう際、監督の檄で選手たちの集中力はさらに高まった。先頭打者をピッチャーゴロに打ち取り、1アウト2、3塁。後続をセンターフライ、三振と打ち取り、長く引き締まった試合を諦めずに勝ち取り、優勝の栄冠を手にした。(不動3ー3豊上、タイブレーク不動1?0豊上)

 

大会の最優秀選手賞に矢口君が、優秀選手賞に新藤君がそれぞれ選出された。

 

試合後に松田監督は、「先制を許し、逆転し、最終回追いつかれ、非常に厳しい試合だったが、選手たちは諦めずに本当に最後まで集中してよく頑張った。こういう試合を勝ちきることは非常に大きい。今後に必ず活きてくる。今日はひとまず休んで、さらにチームとして上を目指そう!」と締め括った。